コンスタンティン

六本木ヒルズで友人とプライベートミーティング。
その後せっかくなのでヴァージンシネマで「コンスタンティン」をみた。


多くの人はキアヌということとその特殊効果演出から「マトリックス」のネオを投射しているかもしれないが、この映画でキアヌ演じるコンスタンティンはまったく別の人物・人格として描かれている。「マトリックス」でのキアヌは救世主であったが、「コンスタンティン」でのキアヌは白でもなく黒でもなく限りなくグレーな存在としての設定である。それは物語に一貫しており、物語の後半になればなるほどコンスタンティンは白と黒とに引き裂かれる存在となっていく。また、それは等身大のどこにでもいる人間という存在そのものでもある。


我々は善でもなく完全なる悪でもない。
我々が善行を行うとはどういうことか?偽善との違いは。
我々が善と信じているものは本当に善なのか?
そして何よりも、「悔い改めれば、人は本当に救われるのか」
そういったことが一貫してテーマの根底にはあると思う。


こういった世界観はアメリカの黒人ポピュラー文化特にBluesに顕著な世界観だと思う。悪魔は常に我々のそばにあり、神と表裏一体である。


少し残念なのが、いろいろと小道具や設定が子供じみていたことと、ルシファーを描くことはできても、神を光としてしか表現できなかったこと。
西洋文化の限界を感じる。
一言だけ言うと、この映画は最後のロールの途中で退出しないほうがいいです。
ロールは最後まで見ましょう。


その後、ヒルズ近くのスペイン料理屋「アモール・デ・ガウディー」で食事。
生ハムのイベリコ豚がおいしゅうございました。
ナスとパプリカと玉ねぎのオリーブオイルのマリネが個人的には最高でした。